アグリビジネス
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アグリビジネス(英: agribusiness)とは、農業に関連する幅広い経済活動を総称する用語である。
1950年代後半に、ハーバード・ビジネス・スクールのR.ゴールドバーグが、アメリカ合衆国の食料生産システムについて、農業資材供給から生産・流通・加工に至るまでを垂直的に説明するためにこの用語を使ったのが最初である[1] 。
概説[ソースを編集]
日本語では農業関連産業と訳されることもあるが、大学にアグリビジネス学科が設けられるなど、外来語として定着している。文字通りアグリカルチャー(農業)とビジネス(事業)を組み合わせた造語で、アグリビジネスに含まれる領域は農業機械・農薬・肥料などの農業資材、品種改良、株式会社の農業参入、農産物の流通・貿易・加工など多岐にわたる[2][3]。アグリビジネスを分析するための主な研究方法としては、政治経済学アプローチ[4] や、地理学アプローチ[5] などがある。
アグリビジネス学科[ソースを編集]
日本でアグリビジネスに関する学科がある教育機関は、以下の機関がある。
- 秋田県立大学生物資源科学部 アグリビジネス学科
- 拓殖大学北海道短期大学 農業ビジネス学科
- 東京農業大学国際食料情報学部 国際バイオビジネス学科
- 和歌山県農林大学校 アグリビジネス学科
- 日本大学生物資源科学部 食品ビジネス学科
- 宮城県農業大学校 アグリビジネス学部
- 愛媛県立農業大学校 アグリビジネス科
- 静岡大学 - 大学院農学研究科修士課程に共生バイオサイエンス専攻内に「農業ビジネス起業人育成コース」を設置。
- 群馬県立農林大学校 農林業ビジネス学科
- とちぎ農業ビジネススクール(栃木県)
- 新潟食料農業大学 食料産業学科(アグリ・ビジネス・フードの3つのコース)
フードビジネス[ソースを編集]
類似の用語に飲食店、外食産業、食品製造業等、食品に関する産業を表したフードビジネスという言葉がある。USDAのEconomic Research Serviceは、同じことを説明するためにフードシステムという用語を使用し、「米国の食料システムは、農家とそれらに結びつく産業の複雑なネットワークです。これらのリンクには、農機具や化学薬品の製造業者、ならびに運輸および金融サービスの提供者など、農業関連事業にサービスを提供する企業が含まれます。農場と消費者を結びつける食品販売業界、そして食品および繊維加工業者、卸売業者、小売業者、そして食品サービス施設を含む」[1]としている。
名古屋文理大学健康生活学部 フードビジネス学科があり、関西国際大学人間科学部 経営学科フードビジネスコースがある。宮城大学には食産業学部にフードビジネス学科が設けられていた。現在は食産業学群フードマネジメント学類フードビジネスコース。
脚注[ソースを編集]
出典[ソースを編集]
- ^ J.H.Davis and R.A.Goldberg, A.Concept of Agribusiness, Alpine Press, 1957(中野一新編『アグリビジネス論』、p.53)
- ^ “環境用語集 アグリビジネス”. 環境情報センターEICネット (2009年10月14日). 2011年12月25日閲覧。
- ^ “ビジネス用語辞典 アグリビジネス”. NEC wisdom (2005年12月1日). 2011年12月10日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年12月25日閲覧。
- ^ 久野秀二『アグリビジネスと遺伝子組換え作物─政治経済学アプローチ─』
- ^ 後藤拓也『アグリビジネスの地理学』
参考文献[ソースを編集]
- 中野一新編『アグリビジネス論』有斐閣、1998年。ISBN 978-4-641-08594-7
- 久野秀二『アグリビジネスと遺伝子組換え作物─政治経済学アプローチ─』日本経済評論社、2002年。ISBN 978-4-8188-1425-7
- 後藤拓也『アグリビジネスの地理学』古今書院、2013年。ISBN 978-4-7722-2017-0
関連項目[ソースを編集]
- 農業経済学
- 農業地理学
- 穀物メジャー
- アグロインダストリー - 農業資源に基づく工業。特にラテンアメリカなどについて用いる。