学長挨拶

学長 齊木崇人

神戸芸術工科大学は「神戸ブランド」です。
いま、KOBE DUは「世界のブランド」をめざしています。

芸術工学は「人間と歴史」を基盤に、デザインとアートの学術活動を通して「科学技術」と「芸術文化」を融合し表現する学術活動です。経済を優先した人間疎外の現象を克服するために「技術の人間化」をめざして誕生しました。それから5 0 年の時を経て、科学技術のさらなる進展に伴い、情報と経済のグローバル化、地球温暖化による自然生態の変化、自然災害や戦争や紛争による環境破壊や被害、経済の急激な変動と低迷など、「芸術工学」の学術活動に求められる克服すべき新たな挑戦課題が顕在化しています。私たちの実践は、人間に最もふさわしい生活環境を創造することにあり、その実践は人間の身体を包む「ファッションデザイン」から始まり、暮らしを支える「クラフト」や「プロダクトデザイン」、人々の営みを豊かにする「アート」や「ビジュアルデザイン」、人々の出会いと交流を生む「メディアアート」や「コミュニケーションデザイン」、そしてこれらの人間活動を包む、建築・都市・ランドスケープなどの「環境デザイン」で構成されます。これらのアートとデザインの創造活動には、人間を取り巻く多様で固有な自然環境を背景に生み出された社会や、歴史と文化に深い理解が求められます。「芸術工学」には、常に時代が生む最先端の科学技術力や造形的表現力を導入することに加えて、人間とその社会への深い洞察力、想像力、そして社会的倫理観に基づく決断力が必要とされるのです。本学には、新しく時代が要請する適正技術や、新しく生み出される芸術文化を融合し、国内外の芸術工学系の大学や地域社会とのコンセンサスを得ながら、柔軟性と適応力を持つ創造的人材を育成し、豊かな未来社会を作る役割があります。

学 長齊木崇人

学長の庭

大学の四季(VIMEO)

冬の神戸芸術工科大学